塩ビ懸濁重合安定剤

塩化ビニルの製造には懸濁重合法が利用されています。ポバールは第一段階として、塩ビモノマー(VCM)と水から成る懸濁液を製造する目的で使用されます。高い界面活性によりVCMの合一再分散が活発化され、安定した粒子径、液滴内の高いVCM濃度を実現します。目的に応じてポバールを使い分けることにより、特徴ある塩化ビニルを製造することができます。
一次分散剤、二次分散剤 (L, LMシリーズ) 懸濁重合安定剤
クラレポバール Lシリーズを用いることで塩ビ樹脂の粒子径を容易にコントロール出来ます。フィッシュアイや脱モノマー性不良を防ぐためには、粒子径分布をコントロールする必要があり、クラレポバールに求められる役割は非常に重要となっています。
Lシリーズは懸濁重合に必要なPVAの添加量を減らすことが出来ます。また、添加量の加減により、塩ビ樹脂の粒子径を容易にコントロール出来ます。比較的高い嵩密度を維持したまま、高いポロシティーの塩ビ樹脂を得ることが出来ます。ゆえに、可塑剤吸収性、フィッシュアイ、残存VCM等の諸物性が向上します。