ご質問ございますか?また、技術サポート、
あるいはサンプルがが必要ですか?
サンプル請求
〈クラレポバール®〉用途別銘柄検索
〈クラレポバール®〉 用途 包装材 梱包用緩衝材
〈クラレポバール®〉
クラレは、弊社のポリビニルアルコール(PVA)である〈クラレポバール®〉の活用を通じて、包装業界にさまざまなソリューションを提供し、サステナブルな包装材料の開発を推進しています。そのソリューションの1つが、発泡スチロール(EPS)などの従来の緩衝材から生分解性のある代替品への移行です。これにより、プラスチック廃棄物の削減に貢献します。
近年、環境意識の高まりに伴い、包装業界では包装材をより持続可能な素材へ置き換えるトレンドが広がっています。〈クラレポバール®〉を用いた梱包用緩衝材は、サステナブルなクッション材として注目されています。
〈クラレポバール®〉は、水溶液中で本質的に生分解性を持つ数少ない樹脂の1つとして知られており、堆肥化可能(コンポスタブル)な素材の材料として活用可能です。また、幅広い銘柄でBPI認証を取得しています。
当社が選定した〈クラレポバール®〉の銘柄は、北米地域におけるBPI認証を取得しています。これらの銘柄は、第三者機関による厳格な検証プロセスを経て、ASTM D6400規格に準拠していることが認定された銘柄です。堆肥化設備において適切に分解され、堆肥化可能な製品の材料として活用可能な素材であることが証明されています。
生分解性でんぷん(スターチ)だけで実用的な発泡体を形成することは難しいですが、〈クラレポバール®〉を30%添加することで、理想的な発泡体が得られます。この技術により、発泡体に優れたクッション性と保護性能を付与でき、輸送中の製品の安全性を確保できます。さらに、〈クラレポバール®〉を添加すると、でんぷんのみ使用時と比較して、発泡体の構造が規則的になり、発泡倍率が大幅に向上し(図1参照)、発泡体の生産性と品質が向上して、信頼性の高い梱包材の製造が可能となります。
〈クラレポバール®〉を用いた緩衝材は、でんぷんのみ使用の発泡体に比べて1/4の軽さを誇りながら、非常に強靭です。これにより、輸送コストの削減と優れた保護性能を両立します。軽量であるため、取り扱いが容易であり、作業効率の向上にも寄与します。また、強靭な構造により、長期間の使用にも耐える耐久性を持っています。
〈クラレポバール®〉を30%添加することで、でんぷんのみ使用時と比較し、緩衝材にしなやかさを付与し、2倍もの高い復元力を発揮します(図2参照)。これにより、繰り返しの衝撃にも耐え、製品をしっかりと保護します。また高い復元力により、輸送中の振動や衝撃から製品を守り、破損のリスクを大幅に減少させることが可能です。
〈クラレポバール®〉を用いたでんぷんベースの緩衝材は、ポリスチレン並みの高断熱性を持ち、温度変化から製品を守ります。そのため、温度に敏感な製品の輸送にも最適です。高断熱性は、外部の温度変化の影響を最小限に抑え、製品の品質を保つために重要です。特に、食品や医薬品などの温度管理が必要な製品の輸送において、その効果を発揮します。
その優れた特性により、さまざまな製品の梱包に適しています。電子機器、ガラス製品、精密機器など、幅広い分野での使用が可能であり、製品の安全な輸送をサポートします。
EU規制No.2023/2055 Appendix 16※に基づいて当社で調査したところ、でんぷんベースの緩衝材用によく使用される〈クラレポバール®〉の部分けん化銘柄は、合成ポリマー微粒子(マイクロプラスチック)の定義から除外されることが確認されています。
※合成ポリマー微粒子の定義から除外される溶解性基準: OECD 105/120に基づいて溶解度2g/L以上を示す